インドネシアとの交流活動をしている日本人女性にお話を聞くコーナー。今回は、石井正文駐インドネシア大使夫人として、日イ友好親善活動や、生花や茶道などの日本文化の紹介活動を行っている石井佐代子さんにお話を聞いた。
プロフィール
石井佐代子(いしいさよこ)さん。宮崎県出身。自身の外務省勤務時代も含め、旧ソ連に5年、米国に3年半、英国2年半、ベルギー2年半の滞在を経て、2017年4月よりジャカルタ在住。
Q 大使夫人としてどのような活動をされていますか?
A 夫である大使の職務のサポートをしています。具体的には夫人帯同の行事への出席、大使公邸での会食やレセプションへの出席とお客様のおもてなしです。また、インドネシアの方々との友好親善活動、各国の大使夫妻との交流、チャリティー活動も行っています。インドネシアの方々などに日本を紹介するため、生花、茶道、着物など日本の伝統文化について勉強し、また、第二次世界大戦を経ての日イ関係なので、歴史についても学んでいます。チャリティー活動では毎年「Women’s International Club Jakarta(WIC)」のバザーに日本大使館としてブースを出しており、売り上げを慈善団体に寄付しています。
Q インドネシアとの交流はどのように図られていますか?
A 行事に出席する際、バティックを着たり、着物を着ていく場合でもバティックで作った帯をするなど、装いの中にインドネシアらしいものを取り入れています。また、戦争の歴史を知ることも大切だと考えています。2018年4月に訪問したバリクパパンでは戦没者慰霊碑にも立ち寄りました。慰霊碑は日本軍が上陸した海岸にあり、日本の方向に向けて建てられ、周囲の塀には桜が描かれています。きれいに維持してくださっている地元の方には頭が下がる思いです。バティックの柄に「ホウコウカイ」という名前が残っているのも興味深いです。
Q インドネシアについていいなと思う点は何ですか?
A 第一印象は若い人が多く活気があるということでした。インドネシアの方々が親日的である点もとてもありがたいです。インドネシア人の大らかさや懐の深さは日本人も取り入れるといいかもしれませんね。
Q 今後なさってみたいことはありますか?
A インドネシアは政治的に安定し、若い人口も多くて可能性に満ちており、文化も豊かで、日本にとってますます大切になる国です。日本の方々にその魅力や重要性を伝えたいですね。

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活動で大切にしていること
①誠実、公平であること
ひとつひとつの活動に誠実に取り組むように努めています。また、交流の対象が偏らないように配慮しています。
②チームワーク
オフィスのスタッフから料理人の方まで、チームワークを保つように心がけています。


※2019年9月号掲載
